パタカラ
お口の健康をまもるパタカラ体操。それぞれ、トレーニングできる筋肉がちがうのよ
パタカラ体操ってなーに?
パタカラ体操はお口の代表的な体操の一つで、食べ物を上手にのどの奥まで運ぶ一連の動作を鍛えるための、発音による運動です。
加齢に伴い筋肉が弱ってくると、お口の周りの筋肉や舌の動きが悪くなります。その予防・改善が目的です。「パ」「タ」「カ」「ラ」と発音することで、食べるために必要な筋肉をトレーニングします。
それぞれの運動の意味を理解すると、より効果的に実践できるでしょう。
パタカラ体操の効果
パタカラ体操には、次のような効果が期待できます。
- 01. 噛む力、飲み込む力の維持・向上
- 02. だ液の分泌の促進
- 03. 発音がハッキリする
- 04. 入れ歯が安定する
- 05. 表情豊かになる
- 06. 口呼吸ではなく、鼻呼吸に戻すことで口腔乾燥を防ぐ
- 07. いびきや歯ぎしりの改善
「パ」 唇を閉じて食べこぼさない
破裂音の「パ」は、唇をしっかりと閉めて発音します。
唇は食べ物をお口の中に取り込んで、こぼさないようにする役割があります。
「パ」の発音は唇を閉める筋力を鍛え、食べ物をお口からこぼさないようにします。
「タ」 食べ物を押しつぶす・飲み込む
「タ」は舌を上あごにしっかりとくっつけることで発音します。
口腔内で食べ物を噛む時や、噛み終えた食べ物を飲み込む時には、舌の全面が上あごにグッとついていなくてはいけません。
舌が上あごについていないと、食べ物を押しつぶしたり、ゴックンと飲み込んだりすることができないためです。
「タ」の発音は上あごから下あごへ舌を打ちつけるので、舌の筋肉のトレーニングになります。
「カ」 食べ物を食道へ運ぶ
「カ」はのどの奥に力を入れて、のどを閉めることで発音します。
食べ物を飲み込み、そして食道へと送るためには、一瞬呼吸を止めることが必要です。
この動きができなければ食べ物をスムーズに食道へと運ぶことができません。
「カ」の発音は、誤嚥せずに食べ物を食道に送るトレーニングができます。
「ラ」 食べ物を口腔内に運び飲み込みやすくする
「ラ」は舌をまるめ、舌先を上の前歯の裏につけて発音します。
食べ物を口腔内まで運び、飲み込みやすいようにするためには、舌がよく動かなくてはなりません。
「ラ」の発音は、食べ物をのどの奥へと運ぶための舌の筋肉のトレーニングができます。
パタカラ体操も、お食事前に
パタカラ体操は、嚥下体操やだ液腺マッサージのようにお食事の前に行うのが効果的です。
もしお食事前はなにかと忙しく、難しいという場合には、できる時に「パ」、「タ」、「カ」、「ラ」と発音しましょう。
発音はできるだけ大きく、はっきりと。みなさんで楽しみながら行うことをおすすめします。
ただ発音するだけではなく、好きなうたに乗せて発音すると口ずさみやすくなります。
食べるために必要な筋肉をトレーニングする方法をまとめた資料
「パタカラ体操」を
ダウンロードできます。
パ、タ、カ、ラって、発音するだけなら道具もいらないし、手軽に体操ができそうだね。
そう、でも発音するだけって、なんとなくやってしまうと体操の意味がうすれてしまうの。できるだけ効果が高くなるように、目的を持ってしっかりと発音することを心がけてほしいの。