口腔内の観察
お口の中をよく観察すると 口腔ケアの時に気をつけるポイントがわかるのよ。
お口の問題・異常を見つけるために
お口を開けておくことが維持できたら、口腔内を必要であればライトなどで明るく照らして、ケアしても大丈夫か、異常はないか確認します。
もし、開口が維持できず観察が難しい場合には、お口のはしから指を滑り込ませるようにして入れて、ほほの内側を触るようにし、反応を見ましょう。
特に口腔内が乾燥している場合、ほほの粘膜は、硬く、乾いており、触ると痛みを感じたり、出血の恐れもありますので注意して少しずつ触るようにしてください。
スムーズな口腔ケアのために
口腔ケアに必要な器具は、ある程度予測し、
あらかじめ揃えておいてから、口腔内の観察に入ります。
観察の結果によって、ケア方法や器具をさらに選択することで、
口腔ケアにかかる時間が短縮でき、心地よい口腔ケアが提供できるようになります。
観察のポイント
最低限必要なポイントをそれぞれご紹介します。
初めて口腔ケアを行うとき
- 歯はどのくらい残っているか
- 入れ歯を入れているか、入れ歯の種類は何か
- どこに、どんな汚れがついているか
- お口は開けられるか、またそれはどのくらいか
- だ液は出ているか
- うがいができるか
- むせはないか
継続して口腔ケアを行っているとき
初めての際の観察ポイントと比較して、 注意すべき点の変化や、違いを見つけるようにしましょう。
- 汚れのついている場所の変化(いつもより汚れている、前よりきれいになった等)
- 口腔内の乾燥状態(だ液の出ている様子)
- お口の開き具合(開口の拒否、自ら開いてくれたか、開口を誘導して開いたか等)
- 歯や入れ歯の様子(前にあった歯がない、入れ歯を入れていない等)
- うがいをする時のお口の動かし方(お水を吐き出す力等)
観察結果の記録
観察の結果は、必ず何かに記録しておきましょう。
次回の口腔ケアに役立ちますし、
介護者間で情報の共有を行うことで、口腔ケアの目標が明確になり、その結果も見えやすくなります。
観察の記録も大切なんだね。ぼく、そこまで考えてなかった。
特にみんなで協力して口腔ケアを行う時には、とても大切なことなの。
高齢者は、少しの痛みだと我慢してしまう人もいるから口腔内をしっかり観察して、問題点に早く気づいてあげたいなって思うの。