開口誘導・開口保持
お口を開け、さらにそれを維持してもらうための
工夫をすれば、
口腔ケアはしやすくなるのよ。
お口を開けるために
脱感作やリラクゼーションを行って、お口に触れるところまできたら、 次はお口を開けていただくことが必要です。 お口を開けるためには、あごの関節の運動だけではなく 筋肉の緊張をほぐして、お口を開けやすい状態にすることです。
唇のマッサージ
いきなり歯ブラシやスポンジブラシをお口へ入れるのではなく、唇のマッサージから始めましょう。
唇が乾燥している方も多く、開口時に切れてしまう場合があるのでとても大切です。
お口を開けやすくする唇のマッサージをまとめた資料
「唇のマッサージ」をダウンロードできます。
口腔内のマッサージ
保湿剤を用いて、口腔内に塗るようにして行うマッサージは、
口腔ケアに拒否がある方やお口を開けにくい方への導入に効果があります。
方法は次の通りです。
口腔内が潤っていることで、お口の環境は良くなります。
お口をスムーズに開けていただくためにも、
保湿をきちんと行うようにしましょう。
お口を開けておいていただくために
お口を刺激すると、反射で噛んでしまう方がいます。
また、筋力の低下により、口腔ケアの間、お口をずっと開けておくことが難しい方もいます。 そのような方へは、開口を保持する器具を使うとお口を開けたままの状態が保てます。開口保持のための器具は、いろいろな種類がありますのでお口の状態に合わせたものを選ぶようにしましょう。
開口保持のための器具によりしっかりとお口を開けておくことができれば、口腔ケアがしやすくなるだけではなく、お口を開け続けることへの負担が減り、快適な口腔ケアができます。
開口保持の器具がない場合は
お口を開けておいていただくための器具が用意できない場合、もう1本歯ブラシを用意し、その柄を噛んでいただくことで開口保持できます。
歯ブラシの柄にビニールホースをかぶせて噛んでいただくと、より安定しやすいでしょう。
その歯ブラシの柄1本分のすき間が確保できれば口腔ケアを行うことは可能です。 器具がない場合は、あるもので工夫してみましょう。
手作りの開口保持の器具
巻き綿子(まきめんし)という開口保持にも適した器具があるのですが、身近なもので手作りでもつくることができます。
手作り巻き綿子のつくり方
お口の中に入れるものですので共有はできません。衛生上、使い捨てでの使用をおすすめします。
どなたでも簡単につくることができますので、ぜひ試してみてください。
歯ブラシでもいいんだ。小さいけど大切な工夫だね。
開口保持ができるとお口の中が見えやすくなるだけじゃなく、
誤って指を噛まれてしまう危険性も予防できるの。